Q.四十肩(五十肩)と言われました
A.いわゆる、肩関節周囲炎と言われるものです。
肩を動かしたときに、激痛があり、腕を上に上げられない、服を着るときに、腕を通しにくい。など、生活にとても不便な状況です。
通常、原因として、肩の関節(肩関節)や、その周りの筋肉、滑液胞(骨の動きをよくする水の入った袋)に原因を求めますけれど、それだけではない場合も多くあります。
肩(腕)が動くときには、
・肩関節(肩胛骨と上腕骨の間)
・肩胛胸郭関節(肩胛骨と肋骨の間)
・肩鎖関節(肩胛骨と鎖骨の間)
・胸鎖関節(胸骨と鎖骨の間)
(肩周りの筋を介して)
・胸椎椎間関節(背骨ですね)
・椎肋関節(背骨と肋骨の間)
・胸肋関節(胸骨と肋骨の間)
が介在します。
つまり、肩の関節(肩関節)だけを対象にしていても、改善は難しく、更に、上腕骨が上方や下方に移動するエレベーション機能などを考慮に入れなければなりません。
肩が上がらないから。と、無理に動かしても、治療にはならないんですね。
しかも、肩関節は、非常に不安定ですから、筋肉で固定している。とも言えます。(ローテーターカフといいます)
この、筋の作用までをも考慮に入れる必要があるでしょう。
一概に、肩が上がらない。といっても、上記のように、人によって原因が様々ですから、きちんと見極めなければなりません。
ちなみに、当院で四十肩の施術をしたビデオがありますので、ご紹介します。
最近、肩が動きにくいなぁ。上がりにくい。あまり腕を挙げることがない。など、気になるときには、ご自分でも、動きを確認してみて下さいね。
放置していると、滑液胞(関節のすべりをよくする水の袋)の中身が減って、改善が難しくなってしまうことにもなりかねませんから。
ねっ!
肩の動きの目安。
・横方向からの確認
腕を伸ばして、横から上げていき、首を傾けず、上腕部(肩から肘までの所)が耳に接触させることが出来ればOK!
・前方向からの確認
腕を伸ばして、前から上げていき(前へならえ。の状況ですね)、首を傾けずに、上腕部が耳に触れることが出来ればOK!画像のアニメーションをご参考に、ぜひお試し下さい。