この記事は、広島県カイロプラクティック協同組合理事長の時代にお世話になっていた広島県中小企業団体中央会の「中小企業ひろしま」という会報に掲載させていただいているコラムの原稿です。
寒いです。既に11月から、ズボンは2重履き、12月初めには、半世紀の節目も迎え、気合いを入れながら、毎朝ジョギングをしていますが、20~30代の方たちは、夜走っているようですね。朝、白い息を吐き出しつつ、年輩の方々とすれ違いながら、ふと、生きてきた歳月の長さを詩的に感じているカイロプラクター吉野です。(笑)
さて、ぎっくり腰。
重いものを持ったりするときは当然ですが、そんなものを持ち上げたわけでも無いのに、ギクッと来ることもありますよね。
今回も、身体をかがめた状態から起きあがるときに「アウッちっ!?」とくる、典型的なぎっくり腰をテーマに、「発生編」、「対処編」の2回に分けて、お話ししたいと思います。
まずは、「発生編」
人間の骨格は、堅い骨で出来ており、色んな動きをするために、たくさんのパーツに分けて、それぞれの骨を繋いでいます。色んなつなぎ方がありますが、機械的なつながり方をしている。と、考えてみましょう。
さて、右に車軸の絵があります。上のものは、細い棒が、軸受けにうまくはまって回転するのがイメージできますね。しかし、下の絵は、(極端ですが)たとえ回転出来たとしてもすぐに焼き付いてしまいそうです。実は、この焼き付くという状態が、ぎっくり腰の正体。
「私は健康だ」と、おっしゃられている方の姿勢を拝見しても、結構歪んでいる方は多いですね。(というかほとんどですが)当然、腰の骨も歪んできます。
腰の骨は、平らなところが合わさるようにして動く関節構造を持っています。上の画像が、真っ直ぐな姿勢の時の腰の骨です。矢印の所に、隙間が見えるでしょうか。これは遊び分の隙間で、ここで滑液という潤滑油がなめらかな動きを維持しています。
でも、下の画像はどうでしょうか。身体がねじれたときの状態を表現してみました。○の所、関節面の遊び分である隙間が無くなっている様子が見えますか?
この状態で、体を動かしてしまうのです。
ご覧のように、腰の骨は、身体を振り向かせたりするような運動ではなく、前に屈んだり反らしたりする動きをします。後ろに反るより、前に屈む方の動きの方が大きく、しかも、仕事など、色んな動作をするときにも、前に屈んだ状態の方が多いはずです。
そんなときに、腰を曲げ伸ばししていると、当然、潤滑油である滑液は、隙間に入り込むことが出来ず、油の切れた状態になってしまいます。
覚えがありませんか?ぎっくり腰になる前、「なんか、腰がギシギシする。」と、言ったり感じたりした記憶。あれが、この状態です。
そして、そのまま放置すると、当然ですが、焼き付いた状態が出来ます。そう、その焼き付く瞬間こそが「ぎっくり腰」なんです。
ぎっくり腰になる前の予防としては、「屈んだ状態で身体をねじったときには、ねじれを戻してから身体を起こす。」
落ちている10円玉を見つけたときに片手を伸ばして拾ったら、一旦身体のねじれを戻してから、起こす。
朝、顔を洗った後、掛けてあるタオルを手探りで掴んだら、身体のねじれを戻してから、起こす。
たったこれだけで、ぎっくり腰を予防することができます。
でも…、、、ぎっくり腰になってしまったっ!!
出来るだけ、痛みの尾を引きずらずに、早く対処する方法は?
次回をお楽しみに。→「ぎっくり腰 後編 なったときの対処法」
吉野俊司プロフィール
身も心もスッキリ!うるさいほどの説明に安心を添えるカイロ健康アドバイザー
広島県カイロプラクティック協同組合 前代表理事
一般社団法人全日本カイロプラクティック学会 広報Web担当
カイロプラクティックセンター広島(広島市東区愛宕町8-40)院長(https://imchiro.hiroshimas.in/)平成3年にカイロプラクティックを修得。その後平成7年3月に現在の場所に開院。
平成19年3月、オーストラリア公立マードック大学健康科学部カイロプラクティック学科BHSc(Chiro)コースを卒業し、国際基準の教育を修めています。
カイロプラクティックを始めて20年。いろいろな活動を通じて、カイロプラクティックの啓蒙活動を積極的に行っています。
イベントにも、積極的に参加しています。
家族構成は、妻と中学生の男の子で、賑やかに暮らしています。
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