「腰痛」の一例として、
たいていは、骨盤の上にある腰の骨(腰椎の椎間関節)に動きがなくなることで痛みを出す場合が多いと言えますが、どういった歪みが原因で腰の骨の動きがなくなっているかを探ります。
例えば、正中線(気を付けの姿勢でかかとから膝を二分し、おへそを通り両鎖骨の中央を通って鼻筋から頭頂部に抜ける線)から胸郭が右に(左に)ズレており、そのせいで腰の関節の動きが制限されている場合。
患者さんと一緒に鏡を見ながら、正中線から胸郭がずれていること、これを例えばと言いながら、右に(左に)上半身を傾けてください」など、指示をすることで姿勢を変えていただきます。
そうやって正中線に戻すことで腰の骨の動きが楽になることを確認していただき、「だから、この歪みが腰の動きを制限して腰痛の原因を作っているんですよ」とお伝えします。
患者さんからは、「なるほど」の言葉しかありません。
次の段階として、その歪みが骨盤からなのか、首から、あるいは背中のずれからくるのかを判断して施術を行い、結果に納得していただいています。
また、例えば、身体のねじれがある場合。骨盤や背中が右に(左に)向いた状態で安定する、いわゆる体幹の回旋から腰の骨の動きを制限していたら、身体を反対にねじってもらって腰の痛みが変化することを確認していただき、そのねじれがどこから来るのかを探って施術を行います。
なので、「えっ!?、そんなところに原因があったの?」とか、「全然違いますね!」というご意見をいただくことが多いです。
「肩こり」の一例として、
首の動きを確認すると、上を向く動作(伸展)で、本来は首の付け根下の背骨から6~70°くらいは上を向けるのに、顎を突き出すようにしながら45°程度しか向けない場合が多く、たいていは猫背が原因だったりします。
猫背による前後の歪みの中で、首の動きが制限されている状態と言えます。
つまりはこの猫背を矯正すればいいのですが、その猫背が、骨盤の歪みからくるのか、仕事などの作業内容による前屈作業の多さからくるのか、はたまた寝るときの枕の位置が悪いために直接首が悪くなっているのか。
そういった判断をし、実際にその場である程度修正することで肩首にかかる負担の軽減を確認して納得していただいたうえで、施術を行ったりします。
もちろん、全体の歪みは判っても特定の状態に絞れず、「施術をしてみないとわからない」ということもあります。
また、神経障害(いわゆる神経痛)と言われるしびれや神経性の痛みも、姿勢の変化だけでは違いが出ない場合が多く、施術をしなくては結果が見えない場合が多いです。
そんな時は、神経学的検査と言われる、皮膚感覚テスト、腱反射テスト、筋力テストといった検査を行い、障害を受けている脊髄神経(背骨から出ている神経)を特定し、その神経が出ている(トラブルと作っている)背骨を矯正することで、神経学的検査で陽性反応(異常反応)だったものが陰性(正常)に変化することを実感していただいたりしています。
なので、「ここまでしてもらったことはありません!」と言われることも多いです。
あなたの辛い原因は、どこから来ているのでしょうか?
一緒に探りながら、症状改善、更には健康を取り戻しましょう。