「つけ根」、説明するときにけっこう使われる言葉ですが、あいまいな言葉なので本来は使わないほうがいいのでしょうね。しかし、一般的な言葉だからよく使われますし、お客様への説明のときにも私自身使うことがあります。
そのため今回のお話は、同業者のかたがたからすれば、あやふやな点がある分異論反論もあろうかと思いますが、そこはそれ、なまあたたかい目で見ていただければ。とおもいます。
ということで、「つけ根」。根っこのことですから、どこに根をはっていると考えるか。というところからお話ししましょう。
基本的な考えかた
基本は体幹です。いわゆる胴体ですね。神経や血管など、解剖学の分野の違いによって考え方はかわりますが、手足の場合、けっきょく身体のパーツを動かしたときに基点になるところです。たいていは、胴体に近い方が根っこと言えます。
なので、胴体を基点にそこから生えているパーツをみていきましょう。
- 頭(首も)
- 腕
- 足
あたりかな。
まずは「頭(首)」からいきましょう。
よく聞くのが、
- 首のつけ根
- 頭のつけ根
「首のつけ根」
「基本的な考えかた」のところで胴体に近い方が根っこ。つまり、「首のつけ根」は首が背中についているところです。
「頭のつけ根」
頭のつけ根は、頭が首についているところですね。
「腕」と「足」
いっしょくたにやっちゃいましょう。
「腕のつけ根」は胴体についている部分。でもここは普通にみなさん「肩」って呼んでいますよね。他に腕に関しては「根っこ」という表現を聞いたことがありませんので、「腕」についてはこれだけ。
「足のつけ根」という言葉はわりと聞きます。
この場合は、股関節。と言いたいところですが、どうも違うようですね。胴体についているということで言えばお尻もそうですけれど、後ろはお尻の下から(下殿線:お尻と腿の間にできている皮膚のみぞですね)、前は鼠蹊部になるようです。(右図参照)
ちなみに、今回のお話は、解剖学的に言えば「近位」と「遠位」のお話でした。
身体のパーツを呼ぶときに、定義された決まりごとがあります。もちろん、お客様はご存じないのがあたりまえ。でも、こういった考え方で呼ぶと良いんだな。というくらいでも知っておいていただけると、ご自身の症状を説明するときに判ってもらいやすいかもしれませんね。
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