Q.毎朝、目が覚めて起きあがるときに腰が痛いのですが。
A.一言で言うと、寝ているときの姿勢が悪いのでしょう。他のQ&A項目、「綺麗な姿勢に憧れます」にもありますが、人間の背骨には、生理彎曲というものがあります。
この姿勢を守った状態で寝ることが出来れば、朝、起きたときに腰が痛いと言うことは無くなるはずです。
しかし、寝具が柔らかいと、腰が沈んでしまい、軽い中腰状態で寝てしまうことにもなりかねません。こうなると、腰が辛いですから、つい横向きで寝てしまうと言うことをやってしまいます。
「私は、仰向けで寝ません。」と言われる方が結構おられますが、こういった状態になっているから(いたから)横じゃないと辛かったんでしょうね。
それでも、寝てしまえば、そのうち熟睡の状態に入るのですが、そうなると、筋肉は弛緩してしまうので、一番安定しやすい状態になります。
それは、胸を押さえない(呼吸が苦しくなるから)、接地面積を広くとる(狭いよりは広い接地面積の方が安定するから)。という状態になります。そう、仰向けです。
だから、もし、仰向けで寝ている時間帯が無いのなら、熟睡が出来ていない可能性が高いですね。
そして、熟睡が出来ていれば、腰が曲がった状態で寝ている可能性が高いと言えます。
寝具は、出来るだけ堅くしてください。腰が沈まないように。
しかし、堅すぎると、逆に、腰が沈みます。背中とお尻を結んだ線から腰は引っ込んでいるのが正しい姿勢ですから。
なので、背中とお尻が沈んで、腰が残るような弾力性が一番腰や体に負担がかからないんです。
なら、低反発のマットレスが良いのか。
残念ながら、低反発は、じっくり沈んでくれる、柔らかい素材なので、体を支えて綺麗な姿勢を作ってくれるわけではありません。
背骨の生理彎曲を守るためには、必要なところがきちんと”高反発”してくれないと守れないんですね。
なので、あまりお勧めはできません。
生理彎曲を守るのが、一番大切ですが、体の動きという点では、椎間板にも注意が必要です。1日の3分の2の時間は背骨は立っていますから、せめて横になって寝るときには、椎間板を積極的にゆるめることが出来れば、背骨のクッションが柔らかくなって、体を動かし易くなります。
出来るだけ、良い就寝環境を自分の体に与えてあげたいものですよね。
人生の3分の1は、お布団の中で生活しているんですから。
椎間板への作用については、
SISサプリメント・データバンク2005に掲載されている報告書をご参考頂ければと思います。(サブフォルダ/sdb/にて;現在はリンク切れのようです2017/02/20確認)